- 2011年2月24日 13:11
- 名画の中の植物
きょうは暖かい春の雨から始まりました。
実家の白梅が見頃を迎えましたが、今朝は雨に煙っていました。
一枝手折って、我が家の花瓶にも挿しました。
さて、梅の絵といえば、小倉遊亀なども頭に浮かぶのですが・・
きょうお届けするのは、梶原緋佐子の「清香」です。
梅は画面の左端にそっと顔を覗かせているだけなんですが・・。
(写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)
この作品の製作年代ははっきりわかりませんが、多分、
パーマが流行った頃なのでは・・。
絵の中の若い女の人もパーマをあてた髪型のように見受けられます。
いや、天然パーマかもしれませんが、いわゆる洋髪ですよね。
少なくとも日本髪ではありません。(笑)
昭和初期でしょうか?
臙脂のきもの、部分的に絞りもある、型染めのきものを着ています。
そして、机の上に置かれたしなやかな手が印象的です。
画家が女性のせいか、このしなやかな指先をはじめ、すべてにわたって
繊細な表現がされていて、私の好きな絵のひとつです。
花瓶には白梅が・・。
挿した梅の小枝から清らかな香りが漂ってきそうです。
これが梅でなくて桜や桃ならまた違った女性像になったことでしょう。
また、梅でも白い梅なので、一段と清らかさが伝わってきます・・。
私は昔、梅の花はさほど・・と思っていましたが、今では梅の枝ぶりも
好きになりました。いわんや、梅の花をや・・。